冬の箱根に、ふらりと一泊。今回お世話になったのは、強羅温泉にある雪月花別邸 翠雲。共立リゾートが手がける和のラグジュアリー旅館で、全室に天然温泉の露天風呂がついているという、温泉好き夫婦にはたまらない宿だ。
2026年1月、冬の澄んだ空気のなか訪れた翠雲。素泊まりプランでの宿泊だったけれど、お部屋の充実ぶりだけで十分すぎるほどの満足感。強羅の自然に囲まれた静かな環境と、こだわり抜かれた客室の居心地の良さに、チェックアウトのときには「もう一泊したい…」と本気で思った。
箱根・強羅の静かな高台に佇む「翠雲」へ
翠雲があるのは、箱根登山鉄道の強羅駅からほど近い場所。送迎車で数分の距離だが、山の中腹にあるため到着した瞬間から空気が違う。周囲は豊かな緑に囲まれ、日常の喧騒を忘れさせてくれる。
共立リゾートといえば「ドーミーイン」のイメージが強い方も多いかもしれないが、翠雲はそのハイエンドライン。二十四節気をコンセプトにした館内は、季節の移ろいを感じられる設えで、一歩足を踏み入れるだけで気持ちが整っていくのがわかる。エントランスから客室まで、和の美意識が細部にまで行き渡っている印象だ。
チェックインは15時から。ロビーでウェルカムドリンクをいただきながら、館内の説明を受ける。共立リゾートらしく、湯上がり処でのアイスキャンディーや乳酸菌飲料の無料サービス、夜鳴きそばなどの嬉しい特典もあるとのこと。素泊まりプランでも、こうしたサービスが受けられるのはありがたい。
和洋室50㎡の客室 ─ 想像以上に広くて居心地がいい
今回予約したのは「和洋室50㎡ 天然温泉露天風呂付」のお部屋。ドアを開けた瞬間、思わず「おぉ…」と声が出た。50㎡という数字以上に広く感じるのは、ベッドルーム・和室・テラス・露天風呂と、空間がゆったりと区切られているからだろう。

ベッドルームはツインベッド仕様。障子越しのやわらかい間接照明が空間をあたたかく包んでいて、枕元の和風アートもセンスがいい。マットレスの寝心地も申し分なく、布団派の私たちでも大満足のベッドだった。枕元にはコンセントやUSBポートも完備されていて、スマホの充電にも困らない。

ベッドルームから奥を見渡すと、和室、そしてその先に露天風呂が続いているのがわかる。50㎡という広さは、二人で過ごすにはもう十分すぎるくらい。お互いの空間を保ちながら、のんびりと過ごせる贅沢さがある。

和室のリビングスペースには、ゆったりとしたソファが置かれ、壁には桜をモチーフにした日本画。畳の香りとあいまって、深くリラックスできる空間だ。お茶セットも用意されていて、夫婦でお茶を淹れながらしばらくここでぼーっとしていた。テレビもあるが、この空間にいるとテレビをつける気にならない。静けさそのものが贅沢だと感じる。
客室の檜露天風呂 ─ これぞ温泉旅の醍醐味
翠雲の一番の魅力はなんといっても、お部屋についている天然温泉の檜露天風呂。大浴場も素晴らしいけれど、やっぱり客室露天は格別だ。好きな時間に、好きなだけ、誰にも気兼ねなく温泉に浸かれる幸せ。これは客室露天風呂付きの宿でしか味わえない。

浴槽は檜造りで、お湯は強羅の天然温泉がかけ流し。湯船に浸かった瞬間、体の芯からほどけていくようなあたたかさが広がる。泉質はナトリウム-塩化物泉で、肌がしっとりすべすべになるのが嬉しい。

竹垣で囲まれた露天風呂は、外の自然を感じながらも適度にプライベート感が保たれていて、時間を気にせず何度でも入りたくなる。冬の冷えた空気の中、あたたかい温泉に浸かるあの贅沢…。夫婦でかわるがわる、何度お湯に入ったかわからない。朝風呂も最高で、朝の清々しい空気を吸いながらの入浴は頭がすっきりして目覚めにぴったりだった。
パウダールームも抜かりなし

洗面台はダブルシンク仕様で、二人同時に使えるのが嬉しいポイント。朝の身支度で順番待ちをしなくていいのは、夫婦やカップルには本当にありがたい。アメニティも上質なものが揃っていて、旅行に持参したスキンケアの出番がなかったほど。ドライヤーもパワフルなタイプが備え付けられていた。
テラスで過ごす贅沢な時間
お部屋にはテラスも備わっていて、ここがまた気持ちいい。箱根の山の空気を存分に味わえるプライベートな屋外空間だ。

ラタンのチェアに腰かけて、木製デッキの上でのんびり。和風の下駄も用意されていて、ちょっとした散歩気分も味わえる。冬場は寒いかなと思ったけれど、露天風呂で温まった後にテラスに出ると、冷たい空気がちょうど心地よかった。

夜になると竹垣がライトアップされて、これがまた美しい。緑が幻想的に浮かび上がり、昼間とはまったく違う表情を見せてくれる。露天風呂上がりに、冬の夜風にあたりながら静かに過ごす時間は最高だった。周囲が静寂に包まれていて、自分たちだけの世界にいるような気持ちになれる。
細部に宿る「翠雲」のおもてなし

翠雲で印象的だったのは、随所に感じられるおもてなしの心配りだ。お部屋に置かれていた茶香炉もそのひとつ。ほのかに広がるお茶の香りが心地よく、空間全体を上質な雰囲気で満たしてくれる。こういう小さなこだわりが、宿の格をぐっと引き上げてくれるのだと思う。
また、共立リゾートならではの無料サービスも充実している。湯上がり処では時間帯によってアイスキャンディーや乳酸菌飲料がいただけるし、夜21時半からは名物の夜鳴きそばも楽しめる。素泊まりプランでもこうしたサービスが受けられるのは嬉しいポイントだ。大浴場にはサウナも併設されていて、客室露天と大浴場を行き来するだけで一日があっという間に過ぎてしまう。
アクセス ─ 強羅駅から無料送迎あり
翠雲へのアクセスは、箱根登山鉄道の強羅駅が最寄り。駅からは無料送迎車が出ているので、事前に連絡しておけばスムーズに到着できる。新宿からだとロマンスカーで箱根湯本まで約85分、そこから箱根登山鉄道に乗り換えて強羅まで約40分。都心から2時間ちょっとで、これだけの別世界に来られるのは箱根の大きな魅力だ。
車の場合は、東名高速の御殿場ICから約30分。駐車場も完備されている。私たちは今回電車で訪れたが、強羅周辺は坂が多いので、荷物が多い場合は車のほうが楽かもしれない。
まとめ ─ 素泊まりでも大満足の箱根ステイ
今回は素泊まりプランでの宿泊だったけれど、お部屋だけでここまで満足できる宿はなかなかないと思う。50㎡の広々とした和洋室、天然温泉の檜露天風呂、季節を感じるテラス、そして随所に散りばめられた和のおもてなし。一泊二日でも、しっかりとリフレッシュできた。
料金は2名1泊で53,664円。客室露天風呂付きの高級旅館としては、かなりリーズナブルな部類に入ると思う。共立リゾートの無料サービス(夜鳴きそば、アイス、乳酸菌飲料など)も加味すれば、コストパフォーマンスはさらに高い。
雪月花別邸 翠雲は、温泉と静けさをとことん楽しみたいカップルや夫婦にぴったりの宿。次回は食事付きプランで、翠雲のお料理も堪能してみたいな。箱根でゆっくり過ごしたい方には、自信を持っておすすめできる一軒だ。
宿泊情報
| 宿名 | 雪月花別邸 翠雲 |
| 所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300-19 |
| 宿泊日 | 2026年1月9日〜10日(1泊) |
| プラン | 素泊まり |
| 客室タイプ | 和洋室50㎡ 天然温泉露天風呂付 |
| 宿泊人数 | 大人2名 |
| 宿泊料金 | 53,664円(2名1泊) |
| チェックイン/アウト | 15:00 / 11:00 |
| アクセス | 箱根登山鉄道 強羅駅より無料送迎あり |
| 公式サイト | 雪月花別邸 翠雲 公式サイト |

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